がんって、そもそも
どんな病気なんだろう?
「2人に1人ががんになる」とよく聞きます。
でも、こわがるためではなく、いざというとき自分で選べる人になるために。
まずは、落ち着いて知ることから始めましょう。
- がんとは、どんな病気か(この記事)
- がんの治療法と、かかるお金
- 正しい、がん保険の選び方
がんは、今や身近な病気です。でも、「なんとなくこわい」というイメージだけが先に立って、正しく知る機会は意外と少ないかもしれません。
このシリーズでは、3回に分けて、がんという病気のこと、治療とお金のこと、そして備えのことを、順番に整理していきます。目指すのは、不安をあおることではありません。いざというとき、自分で考え、自分で選べる人になること。その土台づくりです。
まず第1部では、がんが「どんな病気か」を見ていきましょう。
1. 「2人に1人」の、本当の意味
よく聞く「日本人の2人に1人ががんになる」。これは、実際の統計に基づいた数字です。
男女ともに、おおよそ2人に1人が、一生のうちに一度はがんと診断される計算です。
ただ、この数字には、知っておきたい背景があります。これは「一生のうち」、つまり高齢になるまでを含めた累積の確率だということ。実際、がんになる人が大きく増えるのは、60代以降です。
つまり、「若いうちは確率が低く、年齢とともに上がっていく」病気。だからこそ、こわがって振り回されるのではなく、年齢に応じて、落ち着いて備えていけばいい——そう考えることができます。
出典:国立がん研究センター がん情報サービス「最新がん統計」(2023年データに基づく累積罹患リスク)
2. がんは「治らない病気」ではない
がんと聞くと、「もう助からない」というイメージを持つ方もいるかもしれません。でも、医療は進歩しています。
がんと診断された人が、5年後に生存している割合を示す目安です。早期に見つかれば、もっと高くなるがんも多くあります。
もちろん、がんの種類や進行度によって、状況は大きく変わります。それでも、「がん=終わり」ではないということ。早期発見と、適切な治療によって、多くの人ががんと向き合いながら生活しています。
だからこそ大事なのが、いざというときに、正しい知識をもって、落ち着いて治療に向き合えることです。
出典:国立がん研究センター がん情報サービス(2009〜2011年診断例の5年相対生存率)
3. お金の不安は、制度を知れば軽くなる
がんで多くの人が心配するのが、「治療費はいくらかかるんだろう」というお金のことです。
でも、ここで安心してほしいことがあります。日本には「高額療養費制度」という、とても手厚い公的な仕組みがあります。1か月の医療費の自己負担が一定額を超えると、超えた分が戻ってくる制度です。これがあるおかげで、治療費そのものの負担は、思っているより抑えられることが多いのです。
「がん=何百万円」というイメージが先行しがちですが、公的制度を使えば、自己負担は大きく軽減されます。まずは、自分がすでに持っている公的な保障を知ることが、お金の不安を軽くする第一歩です。
この高額療養費制度については、仕組みや最新の見直し内容を、専用の記事でくわしくまとめています。お金の不安がある方は、先にこちらを読んでおくと、このあとの話がぐっと分かりやすくなります。
高額療養費制度を、くわしく知る― 仕組み・最新の見直し・上限額の目安 →
4. 本当に大切なのは、「知って、選べる」こと
ここまで見てきたように、がんは身近な病気ですが、医療も制度も進歩しています。過度にこわがる必要はありません。
そのうえで、私が17年以上、保険や人生の相談にのってきた経験から、いちばんお伝えしたいことがあります。それは——
同じ病気でも、「知っている人」と「知らない人」では、選べる道がちがってくる、ということです。
どんな治療法があるのか。お金はどう備えればいいのか。そして、いざというとき、お医者さんとどう向き合えばいいのか。これらを知っているかどうかで、いざというときの選択は大きく変わります。
次の第2部では、がんの具体的な治療法と、かかるお金について見ていきます。そして、その先にある「自分で治療を選べる人になるために、本当に大切なこと」にも、触れていきます。
がんという病気、治療、お金、そして後悔しないための備え。
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